公益財団法人 世界宗教者平和会議日本委員会

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お知らせ
2020.12.03
学習・セミナー

第3回和解セミナー実施報告

11月22日~23日、和解の教育タスクフォース主催で「第2期平和と和解のためのファシリテーター養成セミナー」の第3回セミナーがWeb会議システム(ZOOM)を通じて行われました。

『他者をうけいれる』をテーマに行われた第3回目は、和解や仲介のスキルを身に付けることを目的とし、スタッフやプレスを含め34名が参加しました。

1日目、村上泰教講師よりカウンセリングのコミュニケーション技法である「アクティブ・リスニング(傾聴姿勢)」について学びました。意見の合わない相手との向き合い方や3人1組でのロールプレイングによる実践を通じて、どのような態度が相手への理解を進めるのかということについて学びました。続いて、大阪女学院大学教授の奥本京子講師より、『和解のための調停/理論・実践』というテーマで、他者の話に口を挟まず、同情や共感を大事にしながら話を聴くメディエーション(調停)が大切であると強調されました。参加者は、メディエーター(調停者)と意見の異なる2名の対立者の役を演じ、和解へ向けた調停の手法である「トランセンド法」を体感しました。

2日目には松井ケティ講師より『和解のための調停/実演(シミュレーション)』をテーマに学びました。まず、前日の奥本先生から教わった理論と実践を踏まえて、各班でコロナ禍の影響により発生した対立問題のシナリオ(コンフリクトストーリー)を考えました。そして、参加者はそのシナリオを元に登場人物の気持ちやニーズを考えながらそれぞれの役を実演し、対立から和解へ転換するプロセスを共に考え、体感する機会となりました。

全体の振り返りでは、「1人1人に心の本音を聞くのは気を遣うことなので大変だった」、「調停や仲介の際、目的の早期解決ばかりに目を向けずに、まずは一度立ち止まって考え、当事者同士の解決力を信じ、自分自身に寄り添うことが大切だと教えて頂いた」、「シナリオ上は登場人物の役を演じることができたが、思いやりを感じることもできた。調停の様子も垣間見えたので、役としてではあったが和解への道筋となる言葉や思い、覚悟を感じることができた」などの率直な感想を頂きました。

次回(第4回)は2月13~14日に開催予定です。