公益財団法人 世界宗教者平和会議日本委員会

INFORMATION

お知らせ
2021.2.22
学習・セミナー

第4回和解セミナー実施報告

2月13日~14日、和解の教育タスクフォース主催で「第2期平和と和解のためのファシリテーター養成セミナー」の第4回セミナーがウェブ会議システム(Zoom)を通じて行われました。『流れをつくる』をテーマに行われた第4回目は、プログラムを策定し実施するための手段や方策を学び、実践することを目的とし、スタッフやプレスを含め34名が参加しました。

1日目には松井ケティ講師より『アクティビティ・プランニングの説明』と題して、和解の教育に関する授業・プログラム・ワークショップをどのように創造し、実践するかについて説明がありました。その後、「第1期生プランニング体験談の発表」として、2名の第1期セミナー修了生が体験談を披露。修了生の一人である渡辺修宏さんは「ワークショップあるある」、「ファシリテーションあるある」をテーマに、ワークショップを企画する上で参加者との方向性の違いを感じたことや「いい人」に徹底した結果ミッションが定まらず、参加者に角が立たない表現を多用するようになるなど、ファシリテーターとして直面する心の動きや状況について述べられました。同じく修了生の岩田友香子さんは、目的やゴールなどをグループ内で議論を重ね、「My Minority Complex」をテーマに生き辛さや社会から疎外されていると感じていることを書きだすワークショップを企画。ワークショップを実施したことで、様々な共感と傾聴があることを体験できたと述べられました。また現在おかれている状況においても、和解をもたらす継続的なワークショップの実践の大切さについて強調され、セミナーの学びが現在でも生かされていると締め括りました。

その後、参加者は各グループに分かれて『アクティビティのプランニング』をテーマにワークショップの立案を行いました。

2日目には松井ケティ講師がコーディネーターとなり、『アクティビティの実施・コメント・まとめ』と題し、各グループが前日に身近で起きている路上生活者やジェンダーといった社会問題、コミュニケーションや異文化共生を掃除や食事といった日常生活での出来事を事例に立案したワークショップを実施。各グループのワークショップを通じ「ロールプレイはひとつの有効な方法だと思った」、「ワークショップの空間が仮のものではなく、参加者の皆さんと私の大切な命の一部の時間であると気づかされた」などのコメントが寄せられました。

全体の振り返りでは、「絵を描いたワークショップが良いとのコメントを頂けた」、「様々な年代や立場の人と楽しく、お互い刺激を受けながらワークショップを立案することができた」、「相手の立場になり、同じ目線でファシリテーションを行うことで大きな気づきを頂けた」、「ワークショップの目的と趣旨を決めるのに時間がかかってしまったが、一般の方々にどのように伝えていくか引き続き考えていきたい」など各グループから率直な感想や課題点が共有されました。