2018年12月に国連総会で「難民に関するグローバル・コンパクト」が採択され、世界に対して「社会全体で取り組む難民支援」の重要性が強調されました。これを受けて、2019年12月にスイス・ジュネーブで「第1回グローバル難民フォーラム」が開催され、政府代表者、難民当事者、NGOなどの参加者らが集い、難民支援の取り組みやアプローチが共有されています。この「グローバル難民フォーラム」は、難民支援に関して議論する世界最大の国際会議で、4年に一度のプラットフォームとして2019年に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が立ち上げました。第2回目となる「第2回グローバル難民フォーラム」が12月13日~15日の日程で、スイス・ジュネーブで開催され、日本は難民フォーラムの共同議長国となっています。
グローバル難民フォーラムでは、「難民に関するグローバル・コンパクト」の理念に基づき、各国政府やステークホルダーが難民支援に関する「宣言(プレッジ)」を提出することができます。これは、誰一人取り残さない、包摂的な社会の実現を目指して、市民社会や企業などのさまざまなステークホルダーが、それぞれの計画や事例を共有することを通して、長期的な難民支援を促すことが目的です。
WCRP日本委員会はこれまでに、シリア難民留学生の受け入れや、アフガニスタン避難民の受け入れを行ってきた実績を持っており、この度の「第2回グローバルフォーラム」に向けて、WCRP日本委員会として下記の「宣言(プレッジ)」を提出いたしました。
あらゆるいのちと尊厳を守る
WCRP日本委員会は、(1)諸宗教ネットワークを通じて、日本国内の宗教コミュニティが持つ人的、物質的、倫理的資源を活用した難民受け入れを推進し、(2)諸宗教に共通するケア、愛、慈悲の精神に基づき、難民の方々を隣人として迎え入れ、分かち合う生き方を実践するための啓発活動を実施、(3)日本に避難を余儀なくされた、特に女性の難民・避難民の方々が日本で直面する課題の調査と支援、(4)日本の難民政策の動向に着目し、人間の尊厳の観点から保護・受入れがなされるよう日本政府へ提言を行います。
Protect Dignity of All Beings
We, Religions for Peace Japan, pledges to (1) promote acceptance of refugees in Japan by utilizing social, physical and ethical assets of religious communities through multifaith networks, (2) raise public awareness to welcome refugees as our neighbors, and practice a way of shared-wellbeing, based on spiritualities of multifaith communities such as care, love and compassion, (3)conduct research of challenges that female refugees and displaced persons have been faced in Japan, and offer support for them, and (4)pay attention to Japan’s refugee policy and advance advocacy to the Japanese Government to ensure protection and acceptance of refugees in Japan from the perspective of human dignity.