第1回講座の趣旨:1963年12月7日、東京地裁判決は「原子爆弾の加害影響力は、旧来の高性能爆弾に比べて著しく大きく、しかも不必要な苦痛を与えることも甚だしく、その上その投下が無差別爆撃となることも必至であって、極めて残虐な害敵手段である」とし、「原子爆弾の投下は、当時日本国と交戦国の関係にあつた米国によってなされた戦闘行為であるが、それは当時の実定国際法(条約及び慣習法)に反する違法な戦闘行為である」と原爆が国際法違反であるとしました。原告の請求自体は却下されましたが、同判決は、核兵器禁止条約の発効後、また核大国・核依存国がいまだに「使用可能な兵器」として「脅しの体制」を強行している中で、ますます重要な判決です。
NHK朝ドラ『虎に翼』の主人公、猪爪寅子のモデルとなった三淵嘉子さんがこの判決に裁判官として加わりました。本講座では、この判決の意義について日本反核法律家協会の大久保賢一会長にお話いただきます。
日時:2024年6月月21日(金) 14:00~16:00
場所: ZOOMウェビナーを利用したオンライン開催
申し込み: 要 こちらの<URL>より申し込みください。
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参加費:無料
タイトル:原爆投下は国際法に違反する:原爆裁判1963年判決の歴史的意義(仮)
講師:大久保賢一(日本反核法律家協会会長)
司会兼コメンテーター:中村桂子(長崎大学核兵器廃絶研究センター准教授)
共催:日本パグウオッシュ会議
世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会
明治学院大学国際平和研究所(PRIME)
ちらし:2024年度公開講座① チラシ
共催講座について:日本パグウォッシュ会議、世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会およびPRIME(明治学院大学国際平和研究所)の三者は、2018年以来、市民に開かれたシンポジウムを共催してきました。
包括的テーマは、当初の「核の脅威削減に向けて」から「パグウォッシュ会議と『非戦』の思想」、そして現在の「核時代における非戦」に変わりましたが、貫くものは、人類共滅を防ぐための、核廃絶と戦争放棄という、ラッセル=アインシュタイン宣言に示された理念です。
特に今年度は、昨年来のウクライナでの戦争が収まらぬなか、核大国による国際法無視の武力行使という、私たちの理念に真っ向から挑戦するような現実が、目の前で展開しています。終末時計が、核時代が始まって以来、もっとも真夜中に近づいているのです。
奈落の淵から引き返すため、私たちは、科学的知見に基づいて、新たな展望を社会に提供することをめざします。市民と科学者、宗教者が理性的に対話する場をひろげて、核兵器廃絶と非戦の道を歩む思想と運動を、一層豊かなものにしていきたいと願っています。