公益財団法人 世界宗教者平和会議日本委員会

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2025.4.22
国際関係 提言・リリース

ローマ教皇フランシスコ台下崩御に接して―Religions for Peace国際事務総長による追悼メッセージ

2025年4月21日

信仰を同じくする皆さまへ

このたび、ローマ教皇第266代として教会と世界に奉仕されたフランシスコ教皇の崩御に接し、深い悲しみとともに、Religions for Peace国際事務局一同、謹んで哀悼の意を表します。

教皇としての12年間、フランシスコ教皇はその並外れた謙遜、愛、思いやり、そして指導力によって、世界中のカトリック信徒のみならず、あらゆる人々に深い感銘を与えられました。私たちは全世界のカトリック共同体と共に、そのご崩御を悼みます。

フランシスコ教皇の生涯は、信仰を行動に移す力の証であり、戦争や分断に傷ついた世界に希望の光を灯されるものでした。2017年、バチカンにて当会の代表団を迎えてくださった際、教皇は次のように語られました。「今日の世界において平和は、戦争と紛争に傷つく多くの人々にとって、依然として緊急の課題である。平和は神からの賜物であると同時に、人類が築き上げるべきものでもある」と。

教皇は常に、宗教が平和構築において果たすべき橋渡しの役割、相互理解の促進、そしてたゆまぬ努力の必要性を強調してこられました。

また、教皇は『宗教は、精神的・道徳的な資源をもって平和構築において固有で特別な役割を担っている。平和に関して、宗教が中立的であったり、曖昧であったりしてはならない。』とも語られました。

Religions for Peaceは、フランシスコ教皇が示された揺るぎない宗教間協力への支援に、心から感謝いたします。それは、正義、兄弟愛、軍縮、そして被造物への配慮を推進する上で不可欠なものでした。

教皇の遺された精神は今後も息づき、私たちに平和が単なる願望ではなく、現実となるよう努め続けるよう促してくれることでしょう。すべての人々の一致を願い、宗教間対話と協働、平和のための行動に一生を捧げた教皇の生涯を讃えつつ、私たちもその遺志を引き継いでまいります。

神の祝福がその御霊にありますように。そして、平和、正義、愛への献身が、これからの世代の指導者たちにとっても変わらぬインスピレーションでありますように。

平和のうちに

フランシス・クーリア・カゲマ
世界宗教者平和会議(WCRP/Religions for Peace)
事務総長

日本語仮訳:WCRP日本委員会

【原文】こちら